まるぶろぐ

日々の出来事を思いのままに綴る まるい日記です

まるでマルのはなし。こだわりのオレンジジュース

 

うちの住人に比較的小さめの人間がいるわけ。

丸いからマルって呼んでる。

んで、マルは小さいから小学校通ってんの。

もう2年目。

 

お昼過ぎて小学校から電話かかってきたの。

何だろ?って、はーいって電話にでたの。

したら先生が申し訳なさそうな声でさ、多分これ電話の向こうでは受話器持ったままペコペコお辞儀してるパターンよ。

やだなやだなー、本題までが長い時はダメな時だって何かで聞いたもん。

怖いな怖いなーって、ふんふん話聞いてたわけ。

 

マルが熱出したって。38度。え?

お昼ご飯は食べたんだって。

食欲はあるんだけど午後から寒い寒いって言い出してお熱ですので保健室で待ってますって。

待って、私、今、小学校から遠めかも。

わりかし遠くてさ、えーっと62km?ナビが示す到着予定時間は1時間35分だって。

なるべく早めに行きまーすって電話切ったんだけどさ、無理だよね。

何処でものドアとか持ってないもん。

鮮やかなピンク色のドア持ち合わせてないもん

やっべーなって、まじやべーなって。

 

前に、マルが部屋で踊りながら、

「まじやべー」って連呼してた時にさ、

「まじやべー時なんて人生においてそうそう無いです。それに、その言い方は好きじゃないです」って注意したけど、多分今がその時。

 

ちなみにマルの「まじやべー」は初めて聞くイントネーションだった。

シブヤとかの若者が言う感じじゃなかった。

もしかしたら、私の「まじやべー」とは違う「まじやべー」だったのかな?それだったらマルに悪いことしたなぁ、もっとマルの話を聞けば良かった。

 

そんでね、

うちの住人に比較的大きめの人間がいるわけ。

メガネ掛けてるからメガネって呼んでる。

んで、メガネは大きいから職場に通ってんの。

もう2年目。

 

どーすっかなーって10秒くらい悩んでメガネに電話した。

・・・出ないの。

まじやべー、継続!確変だね!

なんて思ってたらメガネから電話がかかってきたの!

よっしゃー!

 

マルが熱出してさ保健室で待機なんです、まさかそんなことになるとは思わず私は小学校から62km離れてて到着まで1時間35分かかるってナビか言うんです、と。

メガネ今どこ?って恐る恐る聞いたの。

したらばメガネが、そうかそうか、と、今は病棟だけど大丈夫、迎えに行ってそのまま病院に行くから心配すんなーって仰るわけですよ。

なんて心強い。

もうね、メガネ様様。

メガネ様。

まじやべー時なんて人生においてそうそうないよね。

 

マルをメガネ様に任せて、ちょっと買い物だけしてブーーンで帰りました。

 

メガネの報告によると、

辛い検査(鼻の奥で綿棒が暴れるやつ)を何度もさせるのは本人にとっても負担なので、発熱して時間が経ってないからインフルの検査は明日にする。

解熱の頓服薬を処方してもらったので飲ませて様子を見る。

水分補給をする。

 

さっき買ってきた偏食王マルが唯一飲めるジュースを得意げに出してみたんだけどさ、

熱で顔が変形してるマルがさ、

「水がいい、みっちゃん嫌」

なっちゃんなんだけど、みかんジュースだから「みっちゃん」で記憶されてるんだわ。

そうかー、水がいいかー、みっちゃん5本も買っちゃったわー

とりあえず水飲まして布団に連れてこうとしたんだけど、

マルの全長が思いのほか長くてさ、抱っこしたら、ずべしーって膝から落としちゃって、ぎゃー!ってパニックで腰を掴んだんたらそのままクルンって回転して尻から床に着地。

「へみー」って泣き声だしてハイハイして布団に潜っていった。本当ごめん。

 

あれー?マルあんなに長かった?

あんなに重かったかなー?

私が思ってるほど小さくないじゃんって成長に驚いた。

 

 

 

 

まるでマルのはなし。絶対に笑ってはいけないお好み焼き屋24時

 

うちの住人に比較的小さめの人間がいるわけ。

丸いからマルって呼んでる。

んで、マルは小さいから小学校通ってんの。

もう2年目。

 

ある日のことでした。

マルが小学校から帰ってきてさ、すげー嬉しそうなの。

 

話をまとめると、

どうやら学校で「お好み焼き」作って食べたって、

それが美味しかったって、

また作りたいって、

また食べたいって、

もうね、フンフン鼻息荒く熱弁してくんの。

すげーなー、そんなに気に入ったんだって聞いてて嬉しかったよね。

 

だって、マルは好き嫌いの王様だからさ。

海原雄山もびっくり、至高のグルメ!

食感とか、すごいこだわり。

クセが強いんじゃあ・・・

いつもじゃないんだよ、食べる時もあるんだよ。

言い聞かせれば納得するんだけど・・・

何なのかな?スイッチかな?私なんかボタン押しちゃったかな?って時はさ、ダメ。アウト。

もうね、食べないの、私が作ったご飯食べやしないの。

ちらっと見て「いらない」つって冷蔵庫から納豆出してきて納豆ご飯作って食べるの。

 

まぁ、納豆は栄養豊富だからなーとか、

器用に混ぜられるようになったねーとか、

その飯の盛り方は伝説の昔話ご飯じゃん!とか、

そうやって自分に言い聞かせるわけ。

そんで、心に湧いてくるモヤモヤ君を右に左に交わすわけですよ。

ステップステップ、ワンツー、ほら!ガード下がってるよー!相手も疲れてきてるよー!踏ん張りどきだよー!今だ!神の左!

 

そんな好き嫌い王のマルが嬉しそうに本日の出来事を話してくれたんです。

混ぜたの混ぜないの、焼いたの焼かないの、どっちなの?!って。

そういう事を楽しそうに嬉しそうに私に向かって一所懸命に話してんの。

気持ちに言葉が追いついてない感ハンパないの。

ちょっと泣いたよねー、食べられるじゃんって。

よかったねーって。

ほんとに好きなんだね。

 

「おこみのやき」

 

ダメ、ほんと、もう笑いこらえるの必死。

もーすげーの、「おこみのやき」の襲撃が激しくてさ、すげー攻めてくんのよ。

的確に撃ち抜いてくんのよ、笑いのツボ。

しかもジャストタイミングで。

笑いの波が去って、ふー、つって落ち着き始めてさ、マルの話に集中しようって思ったそのタイミングで、

おこみの砲

やめてー!

 

これさ、文字にするとわかりにくいから、ゆっくり読んでみて。

 

お、こ、み、の、や、き。

 

「おこみのやき」

だかんね!

 

話終わって満足したマルはオモチャ箱から恐竜持ってきてジュラシックタイムです。

ジュラ紀いってらっしゃーい。

 

 

 

 

まるでマルのはなし。伸びるとか伸びないとかそういう事じゃないと思う。

 

うちの住人に比較的小さめの人間がいるわけ。

丸いからマルって呼んでる。

んで、マルは小さいから小学校通ってんの。

もう2年目。

飽きもせず行くよねーって本当に感心する。

毎日行くわけ。

いやー、続くもんだね。

 

そんなマル、最近色んな言葉を覚えて帰ってくるの。

その接続詞そこで使うかねーってチョイスでさ、私は聞いててニヤニヤしてんの。

でも後で思い出そうとしても思い出せないの。

理由は簡単、私がポンコツだからだよ。

 

だから最近「マル語録」ってのをつけてみたの。

だいぶ溜まったから発表してみようと思うわけです。

 

 

何てことない日常を過ごしていたらね、違和感を感じたのよ。

不穏な空気というか、あれ何なんだろうね。

あ、ヤベー何だ!つって第三の目が開きそうになってさ。

 

パッて振り返ったら向こうの方にマルが見えてさ、オモチャ箱とオモチャ箱の間っての?

みっしり積まれたオモチャ箱の間でマルが丸くなってんの。

そんで、音がすんのよ。

ビービービービビーってすげー音出してんの。

マルから音がしてんの。

うわーなんだろー、怖いな怖いなー。

大人しいもん、だって大人しいもん。

大人しい時はダメな時だって何かで聞いたもん。

やだなやだなーつってマルんとこ行った訳よ。

 

したらテープ貼ってんの。

セロテープ。

真っ白な画用紙にセロテープ貼ってんの。

わーなんだろー怖いな怖いなーってちょっと考えたんだけど意味が分かんないのよ。

どしたー?って聞いたらさ、チラッとこっち見てさ、

 

「伸びない、まるで(照れ笑)」

 

えーーーーーーー?!

なになになになになにー?!

伸びないよー!

画用紙もセロテープも伸びないよー!

知らなかった?知らなかったかー、じゃあ仕方ないよなー

 

セロテープと画用紙は伸びないってマルに伝えて、ベロベロに少なくなったセロテープを取り上げて片付けました。

 

 

事件は会議室で起きてるんじゃない!実家で起きてるんだ!警視庁24時と緊急救命24時が同時放送だよ。

 

その日はね、前髪の分け目をいつもと反対側にしました。


理由なんてないよ。なんとなく。

 

いつも通り朝の準備して出勤して、いつも通り仕事してました。

 

気がついたら15時過ぎでね、仕事落ち着いたし、あー帰りてーなーなんて椅子から立ち上がって伸びをしてたんです。

 

あー明日は精密検査の結果発表だー、

やだなやだなー怖いなー絶対手術だよなー、

仕事調整しねーとなーってか外来じゃなくてサクッと結果だけ電話とかで教えてくれたら楽なのになー、

そしたら仕事調整しなくていいのになー、

でも外来って事で仕事の時間調整できたし、空いた時間で友達と近所のケーキ屋のスイーツバイキング行くんだー

 

そしたらね、電話が鳴ったんです。

デスクに置いてた私用携帯。

知らない番号。

何これ怖い誰だよ。

え?検査結果かな?って。

あれ?神様っているのかなって。

でも検査結果だったら明日休めないからケーキバイキング行けねーなーって。

 

ドキドキしながら、はーいって電話に出たらね、実家の近くに住んでる親戚のおばちゃんでした。

大変!おばあちゃんが救急車!倒れて!って多分祖母よりおばちゃんの方が大変だよねってくらいの慌てっぷり、息してー息継ぎー!ってくらいおばちゃん声が出てなかった。

 

あー救急車ね、搬送先の病院どこ?オッケーって慣れた感じて電話を切りましたが体の芯がブルブルしてる気がして、それに気付いたら終わりな気がして気付いてませんよー私は知りませんよーってな感じで、とりあえず上司に「祖母が救命搬送中ですので早退します」と伝えて早退準備。

 

してたらさ、また着信。

あれ?この番号って救命センターじゃん、なんだよもう向かうっつーの、ちょと待てよー

木村拓哉のまま電話にでましたら圧がすごいの。

今どちらですー?って、圧が。

いや、今向かってますーって、そうですかーって電話終了。

 

したら5分経ってないよねって刻み具合でまた着信。救命センター。

いや向かってるっつってんじゃん、ちょと待てよーってなるよね。

したらば、どれくらいで来れます?って圧よ!

圧がすごいんじゃあ!

何よこれ、もーやめてよね急かさないでよねって一昨年のこと思い出してた。

 

 

1年半前の夏にも同じことがあった。

その時も実家の近所に住んでる親戚のおばちゃんからの連絡で祖母が救命センターに搬送されたってやつ。

 

自宅ですっ転んで動けなくなって、それでも何とか自分で救急車呼んだらしい。

救急車が来て近所の人が気づいて私に連絡がきた。

 

ブルブル震えながら救命センター行ったらさ、腰椎骨折でウンウン唸ってる祖母、祖母を午後の外来で拾って家族が私と気がついてニヤニヤしてる担当医(友人)、焦って走ったためコケてやや負傷してる私、何このトライアングル。

 

あの夏はすごかった。

入院に係るお世話関係と仕事と家事と遊びで寝る暇なくてさ、いや遊んでないで寝ろよって今なら思うけど、あの時は若さも手伝って暴走特急よ、セガール呼んでこーいってなもんよ。


おばあちゃんも秋には無事に退院できて、私は趣味も増えて友人も増えてタバコの量も増えてトイレで盛大に下血。

なにこれ何の罰ゲーム?

 

絶対痔だと思ったのに大腸出血でさ、しかもストレス性の出血。下部内視鏡で出血確認できたけど腫瘍的なものは確認できず。


ストレスで血が出ちゃうってね、もうね、どんだけ暴走特急なのかなって。

そりゃ流石のセガールさんも無理でっせと。

ジャンクロードバンダム連れてきてーっと。

ついでにドルフラングレンも一丁。

 

タバコを吸わなくなったのはドルフラングレンのお陰かな。

いや、ちげーし、下部内視鏡の強烈な下剤を飲んだ朝の一服で眩暈起こしてトイレ前で倒れて動けなくてなったの!

それ以来怖くて吸えなくなったの!猛烈な吐き気と眩暈の中で感じるトイレ前の床の冷たさが頬に気持ちよかったなーって何の思い出よ。

 


そんな救命搬送の思い出。

だから軽く考えてたのよ、いや軽く考えたかったのよ。

 

ブルブル震えそうになる体に気がつかないふりをして救命センターの受付に到着ですよ。

受付の職員さんに声をかけたら、まあ慌てる慌てる。ちょっとサザエさんかなってくらい慌ててナース呼びに行くわけですよ。


あれれー?おかしーなー?前とは違うぞー?なんて小学1年生でもない見た目はオバハン中身はオッサンがソワソワ受付で待ってると、処置室の扉を開けて颯爽とナースが現れたわけです。

ご家族の方!こちらですってグイグイに処置室に戻っていくわけ。置いてかれてる場合じゃねーって慌ててついてくんだけど、ナースの早いこと早いこと。


あれ?一本道だったよね?

しかも結構短めの一本道でナース見失ってさ、でも行く手にはカーテンしかないし、ここだよなーってカーテンちらっとめくったのよ。

 

もうね、緊急救命24時。

あれ?これテレビでも見たことあるわって、よく患者さんにモザイクかかってて声が甲高く変わってるやつね。


でもね、よく見たらさ、患者さん知ってる気がするの、いや、あれ?気管挿管されて口から変な管でちゃってるけど、あれ多分おばあちゃん。うちのおばあちゃん。

うちのおばあちゃんが口から変な管だしてびっくりするくらいCPR。


で、モニター横の医師と目があってさ、「どうされます?」って聞かれてるの。

どうって、何を?ん?ちょっとこれってあれかな?あれだよね?


なんて固まってたらさ、間髪入れずってこのくらいの時間かなって速さでね、呼吸なし、心停止、顎硬直、さあどうします?って。


答えは一個しかないよね。

「もう結構です」って言った私は多分知らない人だったと思う。緊急救命24時に出てる人とかだったと思うよ。

私の声が処置室のスタッフに届いたんだろうね。はい、次の仕事みたいにいつも通りに時間が動き出してさ、細かいこと色々あって、ふーって落ち着いてさ、おばあちゃんと2人になったの。

 

霊安室で最期の女子会。

やべー、泣けた。いや今でも泣ける。これきっといつまでも泣けるやつだね。

 

したら警察の人が来てね、検案するから別室で待っててねーってグズグズ別室に移動。

 

そんでさ、おばあちゃんの着替え取りに帰った父親が戻って来ないからさ、家族に連絡したら

実家が警視庁24時。


黄色のテープで近隣の道路封鎖で鑑識がガンガン作業してて家に入れないって、だもんで近所の親戚宅でお茶飲んでるって。


何それ?あーさっき話し聞かれたなーって警察の人に家族構成とか聞かれた気がするなーって、え、何ー?って思ったんだ。

 

そういえば霊安室で何やってるんだろ?

こんな時間かかるもん?


不安になってさ、医局にいるはずの友人に電話した。

友人「あー何かCPAの人搬送って言ってたなー、待って、これやばいな」

何やってんのか聞いたらさ、パソコンで祖母のカルテ見て興奮してやんの。今までで5本の指に入るくらいの凄い血腫だって。

え?見ていいの?いやダメ、オフィシャルにはダメだっつーの。カルテ勝手に見るのダメ絶対。

待って、血腫?祖母は心臓が悪くて搬送されたんじゃないの?ん?

CTからは骨折線がうっすら見えて、頭蓋骨内の半分くらい凄い大きい血の塊になってて、要するに頭部外傷による硬膜外血腫が死因じゃないかと。

え?心臓関係なし?何それ?

 

友人「警察来てます?」

 

私「来てるよ」

 

友人「ヤバイですよ、お前がやったやろって絶対言われますよ」

 

いやさ、やってないし、知らんし、でも死因は知ってるし、あれ?これって犯人しか知り得ない秘密ってやつじゃないの?

 

笑えない、笑えないはずなのに病院の廊下でケラケラ笑ってしまった。

私が捕まったらアンタのせいだからねーってケラケラ笑って電話してる私を見てたら遠く向こうに見える霊安室の扉が開いて強面デカが出てきた。


やべー、電話してる場合かと慌てて強面デカんとこ行ったわけ。

へへへって薄ら笑いしながら強面デカに揉み手ですり寄ってさ、どうすっかなーなんて思いながら引きつって笑ってみた。

強面デカの左腕の腕章には「刑事課」って、これマジもんのデカじゃん。デカレンジャーとかじゃなくてマジもんのデカ。

口髭が怖いよねなんて思ってたら、まさかのデカ側からの死因説明。

頭部外傷によるものですが何処かに頭をコツンとぶつけた可能性が高いとのこと。殴られたなら顔面がもっと酷い内出血になりますからねって優しい笑顔で教えてくれた。

慰めてくれたのかな?強面で優しいデカでした。

 

ただ、あくまで現時点での推測ですので事故だという証拠を探しますので実家の保存にご協力くださいって言われた。

それはもう全力で協力しますよって、こちらこそお願いしますってペコペコしながら別室に避難した。

 


ちなみに鑑識の結果はね、お茶を飲もうとしたらコケて台所のテーブルに頭をぶつけたことが死因であろうって事で落ち着いた。

よかったー私やってない罪で服役とか焦るー、マジで友人要らんことしいやなって八つ当たりしたよ。

 


でね、強面デカと別れて別室に避難してボーっと私を見てる時に気がついたの。

 

カルテ見ればいいじゃん。

 

もっかい友人に電話してさ、私のカルテ見てもらった。

明日の外来なんだから結果出てるだろうって、患者が許可してんだから見ろって、明日から私お通夜の準備とかで忙しいからって、これ何の脅迫?やべーダメ絶対。ごめんなさい反省してます非常事態だったんです、悪気はなかったんです、つい魔が差して、本当にごめんなさい。

 

でね、結果出ててさ、異常なし。

え?

え?

2人とも。

 

少なくとも先月の時点では癌があったのに無くなってた。

でも癌の疑いって状況は拭い去れてないから恐らく経過観察じゃね?ってことで落ち着いた。

 

もうね、何が何だかわからなくて、なんか疲れてさ、なんとなく自販機で飲み物を買おうと思って階段のとこ行ったのね。


したらば、おばあちゃんの検査を予約してた主治医(たんちゃん)と遭遇。

 

あー!つって、したらば向こうも、あーカルテ見ましたって、お前もかー!って、いや、たんちゃんは主治医だから見ていいんだわ。

 

たんちゃんに「お世話になりました」って言えたわ。おばあちゃんが呼んだなって、私がたんちゃん大好きなの知ってて呼んだなって。

 

コーヒー飲んでボーっとしてたら父親が来て、おばあちゃんと一緒に実家に帰って業者さんと葬儀の打ち合わせして気がついたら夜中の0時。


久々に集まった妹達と遅めの夕食。うどんすすりながら葬儀の事なんかを話してた。

燃える物なら好きな物を棺に入れていいって葬儀屋さんが言ってたから何入れるかなの相談。

 

あれは?これは?なんて談笑してなのよ。
したら母が「お茶好きだったからお茶っぱ」なんて言うからさ、

 

「お茶入れようとして死んだけどね!」って言ったんだ。


笑ってるの私だけだった。

あれー?おかしいなぁ?みんな苦笑いだわ。

 

自宅に帰って家族に報告したらさ、

「1年早いわ」って注意された。そういう冗談は一周忌の時とかに故人を思い出しながらするもんだって注意された。

 

翌日

 

午前中に友達とケーキバイキングに行った。

昨日おばあちゃん死んで、この後私は癌の精密検査の結果聞いてから実家でお通夜って報告した。


友達ドン引き、そんで盛大に慰めてくれた。

いっぱい話し聞いてくれた。

あっという間にケーキバイキング終わってさ、頑張れーって応援されて外来に行った。

 

そんで検査結果発表。

なんで?って外来の医師も不思議そうにしてた。

経過観察で定期的に検査していこうねーって言われた。

全部想定内でサクサク進んだ。

 

外来終わって駐車場から車運転して帰ろうと思ったら間違えて病院入口のロータリーに行ってしまった。

乗り降りする停車場のベンチに祖母の姿はなかった。

 

実家への帰り道、信号待ちで止まってたら昔からあるスーパーが目に入った。祖母の通院の帰りに必ず寄ったスーパーだった。

バイヤーのセンスなのか取扱商品が渋くてお客さんの年齢層は高めだけといつも賑わっていた。

祖母はそのスーパーのお漬物が好きだった。

 

実家に帰って片付いた仏間のとなりの部屋の布団の中で祖母は寝ていた。

 

ただいまーって話しかけて祖母の頭を撫でた。

思い出せないけど何かいっぱい祖母と喋った。

 

礼服どこやったかなーって思ってたら田舎なもんで長女の私はレンタル衣装で即席の極妻の出来上がり。

写真撮って後日友達に見せたらウケるウケる。

滑らない写真を手に入れた。

 

葬儀が終わって帰宅しないといけない遠方に住む妹を駅に送ったらね、骨上げに間に合わなくてさ。


おばあちゃん小さかったから予定より早く焼き上がっちゃってさ。

実家に帰ったらさ、仏間の棚の上の小さな箱の中身になってた。

 

お通夜も葬儀も初七日も終わった。

 

 

昔実家で飼ってた黒猫がいてね、もう何年目よってくらいのおじいちゃん猫。


ある日フッと抱き上げたら軽いのなんの、スカスカでさ、あれー?お前こんな軽かったかなーってよく見たらフワフワの毛の下の皮膚に肋骨が浮いてんの。ガリガリでやんの。

こいつガリガリだよー死ぬんじゃね?って父親に冗談言ってたんだけど、そんな私をジーっと見てんのね黒猫が。

なんだよもう可愛いなってグリグリ撫でてやった。

その後すげー鼻水。

私ね猫大好きな猫アレルギー持ち。

ツレーよ。いろんな意味で。

次の日から黒猫見なくなっちゃってさ、それ以来ずっと見てない。多分死んでる。

けど私の中では死んでないの。

区切りをつけるものが無いまま今に至るわけ。

今でも黒猫を見るたびにニヤニヤしちゃう。

あー元気で生きてんなーって思っちゃう。

 

 

その辺で歩いてるお年寄りでさ、おばあちゃんが着てたのと似た服のお年寄りを見るとね、あーって一瞬思うんだけど顔は別人なわけ。

当たり前だけど。

泣けるよねー。なんでだろ。

黒猫はニヤニヤできるのにね。


あれから何回も癌の検査したけど異常なしでさ。

ようやく検査の期間が半年に伸びてさ。

でもまだするのかーって、ずこーってこけてさ。

 

本当に今だに不思議なんだわ。

おばあちゃん、癌を持ってってくれたのかなーってね。

おばあちゃん、ありがとう。

ケーキバイキング美味しかった。

 

そんな祖母の1周忌も無事に終わりました。

ついでに祖父の23回忌も無事に終わりました。

 

妹は来月二人目を出産予定のため来れませんでした。

 

え?妊娠中なの?うそ?お姉ちゃん知らなかったよ?

あれ?聞いたっけか?


いやー、記憶にないなー

私の記憶には無いんですが、もしかして誰か、私の中の他のお姉ちゃんが聞いてたりします?

え?うそ?

 

やだ、なにそれ怖い

 

 

これ何のアトラクション?イチゴ味のバリウムの戦闘力って結構あるよね

 

あれから、もう1年も経つんですね。

 

去年の健康診断でね、事件は起きたわけです。

 

みなさん、健康診断の結果の確認はします?

上から下まで右から左まで確認します?

私は健康診断の結果なんて、いつも一番下の「総合判定」だけ確認です。

いつも「1.この検査の範囲では異常ありません。」です。

これ以外に無いわけです。

いたって健康、本当にびっくりするくらいに健康。

健康だけが取り柄の38歳(当時)でした。

 

その健康オバケの私がですよ。

いつも通りに一番下の総合判定を確認したら、

まさかの「5.精密検査を必要とします」みたいな結果が出ちゃって。

 

あれれー?なんか変なことしたかな?って1ヶ月前に受けた健康診断を思い出してみるわけです。

 

 

毎年のことなんですが、受付に出遅れると終わるのがすげー遅くなるわけで。

受付時間は8:00〜8:30なんですけど、8:30に行こうもんなら大惨事、まぁ大変。

受付番号1番の人が10時過ぎに颯爽と帰って行かれるのを薄ら寒い昭和の応接室かな?ってソファセットに座って見送るわけです。

薄っぺらい検査着の上に自前の上着を引っ掛けても足元からスースーのスーが入り込んできてちょっと震えてるよね。

前夜の21時から絶食指示でお腹を空かせた状態ですので体温を上げるカロリーを摂取していないので寒いんです。

この全身に着込んでいる脂肪はゼロキロカロリーなのかな?ってくらい寒いんです。燃えないんです。どうやら冷えた脂肪は役に立たないようですね。

 

そんなこんなで受付番号ケツから2番目の一昨年の私の終了時間は14時過ぎます。

お腹と背中はくっついてないのにグーグーのグーなもんで軽く眩暈、貴方の腕も声も背中もここには無いですけどね。

 

だもんで、ちょっと本気出しちゃおうかなって、前回は寝坊して8:30受付のグーなんで今回は受付番号1番狙っちゃう?

よっしゃ!いっちょやったるでーと気合を入れました。


念のため前日に再度健康診断の注意書きに目を通していたときに気がついたんですが、郵送されてきた封筒が気持ちふんわりしてるんですよね。


お知らせの紙以外に何かしら入ってるっぽいぞと、そっと中を覗いてみたらありました。

なにこれ?ビニール?緑色じゃん、あ、検●のやつ?●便のやつじゃん。

待ってねえ私、結構頑固者かも、朝のトイレのやつ。頑固者ってか意思が強いっての?出ませんよーって無いですよーってとぼけちゃう。

いや無いわけないよね?あるよね?昨日も一昨日もたくさん食べたもん。

昨日とか一昨日とかそんな単位じゃないくらい食べてるもん。でもね、とぼけちゃう。

本当おとぼけ。

まいったなー無いかー無い袖振れねーなーって萬田銀次郎が見たらびっくりするくらい甘い取り立てで諦めちゃう。

そんな私のおとぼけ。

え?いける?明日の朝いける?

でね注意書きをよく読んだら

「3日前から大丈夫っす!」

みたいなことが書いててさ、何で私はふわふわのビニールに気がつかないかなーって己の鈍臭さを怨んだね。

もう明日の朝にかけるしかないよね。
頑張れー私のおとぼけー超頑張れー

 

翌日

 

グズでノロマな私がですね、驚くほど順調に朝の支度を終わらせたわけです。

自宅出発時間の15分前、なにこれソファに座る時間あるじゃん!

いつも出発時間5分推しとかで玄関出てる私がソファに座ってる!

と、歓喜の声を上げてしまいましたが、

ちげーよと、

私が座るのそこじゃねーよと、

出すのは歓喜の声じゃなくてトイチの利息だ。

今日は兄貴連れてきてんだから出すもん出してもらおーじゃねえかと。

 

結果、無事に採取できました。

いやまじギリだかんね。

元本は諦めた、せめて利息だけでもって無い袖振ってみたら出るもんですね。

レゴの一番小さいやつかな?ってくらいの。

・・・ごめん。

でも私頑張ったよ。

 

いつもどーり出発時間5分推しで玄関を出ますが、そこはそれ8:00〜8:30と受付時間には30分の猶予があります。


病院までは30分、現在時刻は7:35。

よし、と一戦終えた体を労っていざ出陣。

いそいそと受付に向かいましたよ。

病院に8:05到着だなんて優秀だなあって自分で自分を褒めながら検診室の扉を開けたらね、誰もいないの。

やったー!ついに1番の栄光を手に入れたー!ってニヤニヤしてたら受付の人がね、

「順番にお呼びしますので番号札をお取りになって更衣室前でお待ちください」って番号札入れを指差してくれてんの。

 

ああ、これこれ、一年ぶりの番号札、知ってますよ何回受けてると思ってんのなんてニヤニヤしたまま番号札を取ろうとした手が止まったね。

でっかい文字で「9」

もっかい言うね「9」

ご丁寧に9の下にアンダーバー引いてあんの。

「6」さんと間違えないように。

愕然としたね。

だって誰もいないんだもの。

 

あ、待って更衣室って言ってた?受付の人がね更衣室って。

見回したらあるよねー更衣室の扉。

知ってる、私知ってる。だってもう何回も来てるもの。

恐る恐る更衣室の扉をノックしてドアノブを引いてみた。

もうね、人人人みしみしに詰まった人。

あ、これは入れねーなと、無理だなと、ドア開いたことにも気がつかないそんな戦場。

大人しく更衣室前で待ちました。

 

その後も9番アンダーバーの私は大人しく待ちました。

身長体重が一度に測れるマシーンの自動で降りてくるバーに結構強めに頭の上に乗っかられたり、

視力聴力検査だけだと思って安心して入室した個室で1番にメタボ腹囲測定されて「お腹の力抜いてくださいね(腹ひっこめてんじゃねーよ)」って言われたり、

採血検査でバシバシ腕をしばかれたり(血管細くて出にくい体質)、

マンモグラフィであれ?肺も挟んでない?息できなくね?ってくらいガッシリ乳を挟まれたり、

進入禁止ダメ絶対!ってとこに検査棒グリグリ突っ込まれて内診で涙目になってみたり、

胃のX線のための筋肉注射が思ったよりだいぶと痛くてウイーって変な声だしたりしながら待ちました。

 

そんで気づいたんだけど、胃のX線は初めてだわ。

胃のX線処女。

胃カメラは経験済みなんだよ!経験済み!

でも、どんなに強がってみたってバリウムも処女。

バリウムなにそれ美味しいの?

違うよね、むしろ不味いでお馴染みですよねバリウム。・・・ねえ不味いの?

 

こう見えて私は好き嫌いがないんです。

子供の頃は食べるもの全てを拒否するくらい好き嫌いが激しく給食が終わっても昼休みが終わっても掃除の時間が始まって埃っぽい教室で泣きながら食べてたような生徒、痩せてたなー。

 

それが中学生になり市販のお菓子の美味しさを知り後はお分かりですよね、食べるの大好き嫌いなものなんてない今の体系の出来上がりです。

食べてて美味しくないなと思うことはあっても不味いと思ったことはないでお馴染みの私です。

 

そんな私とバリウムの初めての出会い。

あれ?これ婚活かな?婚活かな?会ってもらえることに感謝するやつかな?

 

ブスコパンが効いてきて視界がぼやけてきたところでレントゲン室に入ります。

 

自分が処女だって気がついて、その5分後にはベッドに寝かされるわけですよ。

落ち着いてなんていられません。検査技師の指示が命綱です。とにかくガラスの向こうで機械を操る検査技師に私の処女は預けられたわけです。

だけども声が小せえの!

技師の声が小せえの!

しかも早口。

え?何言ってんの?飲むの?バリウム?一口?一口でいいの?え?なんて?もたれるの?この垂直の台に背中を?バリウムは置くの?どこ?ああカップホルダーあるのね。え?掴まる?手すりに?違う?内側から持つの?持ち方とかあるの?動くのね、オッケーしっかり持つよーちょちょちょ!動くとは聞いてたけどこんなに?!あれ?USJかな?!ここUSJ!?足が浮いてるよー両手の握力だけが私の体重を支えてるよー手を離したら落ちるよー頭側に!これさ、お年寄り無理じゃね?だってアトラクション感すごいよ!え?左を下に?なんて?体を右に?倒す?倒さない?どっち!飲むの?バリウムを?全部?3口、3口?!

 

アトラクション感があって結構楽しかったです。

終わった後看護師さんに「アトラクションみたい」って感想伝えたら笑われました。

「口の周りのバリウム拭いてね」ってティッシュ渡されました。

 

バリウムとの初対面も世間で言われるほど悪いものではありませんでした。

イチゴの香りがして、甘いんだか甘くないんだからわからないモッタリとした食感と画用紙みたいな味でした。

画用紙食べたことないけど。

うん嫌いじゃないよバリウムあんた世間で言われてるほど悪くないよ、もっと自信持ちなよ私はありだと思うよバリウムあんたも頑張ってるもんね。

 

なんつって一つ大人の階段登った私に受付の人がね

「今日中にバリウムが出なかったらお渡ししている下剤を飲んでくださいね」って説明書とピンクの小粒2個渡してきたの。

 

え?飲むの?下剤を?ピンクの小粒飲まないといけないくらいヤバイやつなのバリウムは?

騙された、まんまと騙された。甘い匂いで油断させて安心させて私を弄ぶなんて。調べてみたらバリウムなんて恐ろしい子

 

9アンダーバーの私の検診が終わったのは12時過ぎでした。

やったー火曜日だしイオンの火曜市に寄って帰れるー!

 

しかし1番の人って受付何時にしたの?

10時に颯爽と帰宅されました。

 

 

そうだ、火曜市に寄って帰って肉買って帰って晩ごはんすき焼きにしたんだった。

ピンクの小粒は怖くて飲めなくて、結局バリウムは3日後に出たんだった。

 

 

そんで検査結果ね。

「5.精密検査を必要とします」

1〜6の段階の5なわけで。

6ですと治療中ですからね。

5?あれ?

もう後がない崖っぷち、いやもう落ちてる?落ちちゃってる?

 

あれれー?って、どこだどこだ?なんて検査項目一個づつ確認したんです。

少年探偵団顔負けで上から下から右から左から探したわけですよ。

 

そしたらね、ありましたよ。

下の方の項目に赤字でありましたよ。

 

しれーっとしてますけど、これ癌ですよね?

いやもう癌なんですよ。

軽〜く癌。

精密検査を待つまでもなく癌。

念のためね、一応念のため専門医やってる友人にも聞いてみたけど若干のくい気味に「それ癌なんで早く検査したほうがいいですよ」って知ってる知ってるっつーの。


あーあ、やっちゃったかなぁ。

やだなやだなー怖いな怖いなーって。

しぶしぶ精密検査を受けたわけですよ。

 

年明けでしたね。

クソ忙しい時期、なんとか仕事の休みを取りまして精密検査です。

もう、休みを取る段階で胃が痛いわけです。

こんな時期にとるかね?なんて優しい上司は言いません。ほんと神、マジ神なんです、うちの上司は。休みに関しては何にも言わないの。

ただ抱えている仕事の調整を自分ですればいいんです。

その調整で胃がミシミシと痛むわけです。もうこの時点で体調悪化です。

 

精密検査を受けて1週間後の検査結果を待つわけです。

 

私の実家に住んでる元看護師の88歳のおばあちゃんにも話してたんです。

 

やだなやだなーって。検査結果を待ってる間が一番やだなーって。

 

したら、おばあちゃんも、わかるわかるーって、私も去年検査して結果大腸がんの再発だった時の検査結果を待ってる間が一番ストレスだったーなんて女子会トークですよ。

 

いや、大腸ガンの再発は笑えねーよ?

 

んで、最近冷え込むからさ、朝起きたら具合悪くて午前中いっぱいトイレでへたり込んで立ち上がれなかったよー動悸と冷や汗が止まらなかったよー心臓弱いからさーお迎え来ちゃったかと思ったよーって女子会トークですよ。

 

いや、その話は初耳だせ?聞いてねーよ?

現行犯逮捕だよ、即検査オーダーいれるよ?

90歳の大台には乗せるからね。

 

女子会トークって時間が経つの早いよね。

外が暗くなってきてさ、

さて、そろそろ帰るかって時間になりました。

 

雪が降ってました。

 

帰りに近所のイチゴの直売所でイチゴ買って帰りなって1000円もらいました。

 

小学校の同級生がやってる農園のイチゴ2パック買って帰りました。

 

おばあちゃんが死んだのは1週間後でした。

私の精密検査の結果発表の前日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

USJに行くはずが、着いたらイオンモールだった時の衝撃、いや好きやけどイオンモール、今ちゃうやん感

 

ちょっとすごい長文の愚痴ってか、

ただの悪口を書くよー!


医師の友人(八幡さん)とご飯行ってきましてん。


以下、概要


いつも通り私が、

「明日ご飯行かへん?」って誘ったん。


「多分大丈夫」って返事。


だいぶ前の話なんやけど、

友人が職場の人と行っていい感じの飲み屋さんがあって、いつか一緒に行きたいなって話してたことがあって。


そんな話は忘れてて、

何となく私が「飲む?」って聞いたら、その飲み屋さん行こうってなったわけよ。

私としては「やったー!」ですよ。


翌日


その日は病棟回診あるから18時上がりの日ですわ。


午後に連絡がきてな、

「今から2件目の手術。19時過ぎるかも」


なるほど、と、「ほな終わったら連絡して」と返事したわけよ。


医師は以外と忙しいです。

緊急手術になったら連絡する暇もないこともあるわけで。


なので、リロイ・ジェスロ・ギブスよろしく私ルールで予定の時間を1時間過ぎて連絡とれなかったら帰るってのがあってさ、

まぁ、20時過ぎたら帰ろうと思って待ってたわけですよ。

んで、20時過ぎたんで帰りかけたら連絡があって、


友人「ごめんごめん、今終わった」


私「お疲れさん」


友人「あの飲み屋ラストオーダー20:30なので」


(そういえばラストオーダー早いって前に言ってたな)と思って頭フル回転で気遣い発動。


私「ほな駅前の飲み屋は?」


友人「いや、それやったら駅前の沖縄料理行くわ」


私「ほな、沖縄料理にしよ」


友人「いや、タバコの煙くるんで」


私「じゃあ、ボーリング場の近くの飲み屋、個室っぽくて、しきりあるで」


友人「とにかくタバコの煙にまかれたくないんですよ」


私「じゃあ、焼肉?」


友人「焼肉は運動した次の日とかでタンパク質摂取したいんですよ」


私「、、、いつものラーメン屋は?」


友人「、、、まぁ、そこで」


行ったわけですよ。

20:30もう、ラストオーダー過ぎてたのかな?

店内は電気ついてるけど、「準備中」の看板がでてるわけですよ。


私「あー、残念、とりあえず国道沿い行こう」


パスタ、和食、ラーメン、ハンバーグ、色々と提案したんですが、友人どれも返事なしです。


友人「丸亀製麺のCM知ってます?斎藤さんのやつ」


私「蟹玉あんかけのやつ?見たことある、美味しそうやね、丸亀にしよか」


友人「そうしましょう。何食べます?」


私「結局いつも冷たいすだちうどんなんよ。(ここで読めない空気を読んでみる)でも、今日は寒いしあったかいのにしよかなぁ〜?」


友人「私はいつも冷やしぶっかけなんです、大好きなんですよ」


(ほな、私が蟹玉あんかけにして分け分けしたら友人はオールOKじゃね?)と気遣い発動。


私「あ!それやったら!私いつもお腹いっぱいになって残すやん?私が蟹玉あんかけにしたら両方食べられるんちゃう?」


友人「そういう風に誘導したんです」


すごいドヤ顔やったわ。


とても楽しみにしていた飲み会気分でしたが、ここは気持ちを切り替えて丸亀に行きました。


うどんと天ぷら購入して席につきました。

温かいお茶でいいか確認してから友人の分のお茶を取ってきました。

トイレ我慢してたので、さっと行ってきました。


席について食べようと思ったら、さすがお医者様、いつ何時でも呼び出しの電話に対応できるようにでしょう、

もう、冷やしぶっかけは食べ終えられ、天ぷらにかかっておられました。


お医者様をお待たせするわけにはいかないので、かなり急いで蟹玉あんかけをすする訳です。

あんかけなんで熱いんですが、そんなことおかまいなしで急ぎます。


ただ、ここで忘れてはいけないのは、

「ええ感じの量」を残した段階で、さも私のお腹が一杯になった風を装いお医者様に蟹玉あんかけを食べてもらうミッションが残っています。


食べ散らかしてはいけません。

うどんの上に乗った具材、

カニ身、カニ味噌、キノコ、三つ葉など、崩れないようにソッと丼のフチに寄せてキープしておきます。


すする時も、麺を噛み切って丼に落とすなどという愚行はもってのほか。

餡がこぼれないようレンゲですくって1本ずつ一口で食べ切ります。


今日のお医者様の食された冷やしぶっかけ並とイカ天と鳥天ですと、私の蟹玉あんかけは4分の1くらいの量がいいでしょう。


さあ、残りがいい感じの量になりました、今です!

箸を進めるペースを止めるのです!


友人「柏原さん、お腹いっぱいなんですか?」


私「ごめんね、食べられる?」


これにてミッション完了。

蟹玉あんかけはお気に召したようです。


ここで私はかき揚げを食べます。

できればうどんと一緒に食べたかったのですが、お医者様を待たせてはいけません。

私がかき揚げに四苦八苦している間にお医者様は蟹玉あんかけを完食されました。


おっと、いけません。

お待ちになっておられますよ。


味わう暇もなくかき揚げを口の中に押し込みます。

ただし食べる時の注意点としては、楽しそうに、かつマナーを意識して、早く食べ終わる。

味なんてわからなくていいのです。

お待たせしてご機嫌を損ねてはいけません。


なんとか食べ終わり食後のお茶を飲もうと湯呑みを持った段階でお医者様はご自身のお盆をお持ちになり返却口へ歩いていかれます。

慌てて一口お茶を飲み(熱くてやけど)、忘れ物がないかテーブルを確認して返却口に向かいます。

若干の食後の口のモゴモゴ感など気にしません。


友人「もう21時過ぎてますね」


私「お茶でもする?」


友人「どこがあります?」


考え中、タバコだめ、コーヒーだめなので、、、


私「スタバ?」


友人「、、、OK」


お医者様はチャイが好きなんですが、スタバのチャイは香辛料がキツくて嫌いとのことです。

それならミルクティーをカスタムしてロイヤルミルクティ風にしては?と提案いたしましたところ採用していただきました。


オーダーは存じ上げております。

「トールサイズのイングリッシュブレックファーストティーラテのミルクをオールミルクでブレベミルクで、シロップ少なめ」

もはや呪文です。

ただ、せっかくスタバのカウンターで頼むので店員さんにおススメを聞いたりしたいんです。

幸いなことに暇な時間帯で待ち客ゼロ。

どれが人気ですか?とかちょっと質問して私のオーダーをした後に、

「ミルクティーの濃い味がいいんです、それとあんまり甘くないやつできます?」

油断して店員さんと談笑してたんです。


呪文は唱えませんでしたが、注文通りのロイヤル風ミルクティーができて席に座ったのですが、お医者様は気に障ったようですね。


友人「あんな風に、甘くないの、とか、いちいち言うのダサくないですか?」


私「あ、イングイングリッシュぶれ、プレベみるく、とか、どもる方がイキってて、ダサいやん。店員さんプロなんやから素直に聞いた方が、まだ知らないおススメカスタム教えてもらえるかもしれんやん」


やってしまいました。

私の悪い癖です。

つい条件反射で7歳も歳下の相手をねじ伏せてしまいます。

あー、大人気ない。


しばらく談笑していたら、入口の方を見ていたお医者様の顔色が変わりました。


友人「やばい、研修医や、あいつ軽くお辞儀してきよった」


私「挨拶しに行こか?」


友人「いや、いい。向こうも女連れやし。向こうはオフィシャルでしょうね、まぁ、向こうから見たらこっちもオフィシャルなんやろうけどwww」


オフィシャル連呼

何?オフィシャルって?

すげー考えたんやけど、


つまり、

後輩の研修医が彼女連れで、研修医から見たら俺も彼女連れに見えるやろってこと?


その後も話して、閉店近くなったんで、出口で後輩とかぶったら嫌かな?と思い退店をうながしました。


お医者様自らゴミ捨てに行ってくださったので、ちらりと後輩を見たら、まー!男前!

遠目ですが坂口健太郎ですよ!

そのイケメン後輩が、

「あ、先輩に挨拶した方がいいかな?でも(ぱっと見)女性と一緒におられるのでソッとしておいた方がいいかな?」感のあるソワソワをしてチラチラ見ているわけです。

かたや私のツレはガン無視でゴミ捨てて出口にさっさと向かわれました。


テーブルの忘れ物チェックして、後輩に軽く会釈をして出口に向かいました。


次の日、私は朝5時起きの予定。


私「今日は帰るわ〜」


友人「え?!もう、帰っちゃうの?!」


お医者様は話したいようですね。


私「せやねん、明日朝5時起きやねん」


そんな感じて会話を継続させる方向で覚悟を決めました。

寝不足なんて気にしません。


話していたら1時間ほど経過していました。


友人「あかん!眠い!」


私「帰ろう」


こうして病院でお別れしました。


私は車で30分かけて自宅に戻り、シャワーを浴びて寝る準備をしますので、お医者様と別れて寝るまでに最短でも1時間半かかります。


お医者様は病院でシャワーを浴びておられますし(その間、私は待機、別名待ちぼうけ)、病院から自宅は自転車で5分です。


一人になり今後の事を考えながら運転します。

明日、てか今日や、5時起きかぁ、何時間寝られるかな?

あれ?ちょっと無理かも。

睡眠不足が無理なんじゃなくて、お医者様ムリかも。

 


今日の会話でね、友達の話になったん。


以下、友達の話の回想。


お医者様「友達少ないですよ」


私「そうなん?」


お医者様「〇〇君(高校の同級生)と◻︎◻︎君(予備校の同級生)と△△君(予備校の同級生)だけですから」


私「え?3人なん?」


お医者様「はい、3人だけです(笑顔)」


びっくりした。

いや〜、びっくりした。


私の友達に八幡って奴がいるんやけど、あんたの友達には柏原って奴はいないんや。


あー、びっくりした。

びっくりしすぎてさ、

「王様の耳はロバー!」っつって叫ぶ勢いじゃないと寝られないと思って、こんな長文悪口です。


いやー、びっくりした!

南無阿弥陀仏